2007年11月19日月曜日

携帯小説  カナリアの鳴く森で

僕はある就職情報誌の会社で校正をしている。僕は過去に10年ほど経験があったのでその会社を選んだ。
面接時には思いっきり違う自分を演出してみて、テストの時にはカンニングに近い光陰矢のごとしした。それでも会社は僕のことを即決に近い早さで入社させてくれた。最初は戸惑っていたけど校正が一人という段階で僕は断れば良かったと後悔し5ヶ月ほど立ったときに僕は次長に契約社員からパートに変えてもらうように言い、おまけに働く場所まで変えてくれと直談判した。
すると人の次長はそれを受け入れてくれたのだ。まず一人きりの校正なんかこの世界で聞いたことはない。思いこみがあるのでだいたいは二人以上でやるのだ。僕は来月で1年を迎えようとしている。そして僕はある派遣会社に行って登録を済ませ来年からは別の会社で働くだろう意志を強めた・

僕はその会社に入る前に一度だけ派遣で6ヶ月働いた。そこは大企業でカタログの校正をしたんだけど中は自由な空気で楽しかった。
あっという間に時間は過ぎてそこで高橋 蒼と言う女と出会った。高橋は僕よりひとつ年下でキャメラマンの旦那がいる。
休み時間には高橋はいつも文庫本を読んでいた。彼女はとてもいい女で僕は一瞬で引かれた。そして半年がたち二人は別れた。

校正はスピードと正確さを要求されるハードな仕事だ。残業だってくそ多い。
でも生きるために僕はその仕事をこなしてきた。でも僕が入社した理由は障害者雇用で僕は残業をしないと言うのを条件に入社した。
そして1年が立とうとしている。僕はこの1年で区切りを付けようとしていた。ここの校正は特殊でこれ以上出来ないと判断しかかっていたからだ。でも諦めて負け犬みたいに辞めるのは嫌だから僕は分厚いドストエフスキーの本を読んで辞めることにした。
それでどこか区切りがつくような気がしたのだ。

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